白ブリーフ事件
それは、ある日の出来事。
洗濯係に自分の服を貰ったら、男物のパンツが紛れ込んでいたので、持ち主が誰か探していた所だった。
鼻歌を歌いながら廊下をうろうろしていると、ふと向かい側からカミーユがやって来た。
「あっ、カミーユ」
声をかけると、どうやら急ぎではなかったらしく、「どうした?」とカミーユは足を止めてくれた。
「あのさ、廊下で言うのもなんだけど、これ誰のか知らない?」
そう言って私が袋から取り出したのは、ちょっと大きめの白いブリーフ。
「チビッ子達のものだと思ったんだけど、それにしてはちょっとでかいなあって」
「ああ、それ俺のだ」
………………。
…………うん?
「よかった、どこかに紛れ込んだかと探してたんだ。ありがとうスイ」
そう言って、カミーユは私の手からひょいと白ブリーフを取った。
……。
……。
いや、あの、ええと。……その、まあ、確かにあの大きさだったらカミーユにピッタリだね。うん。
私はごくりと唾を飲み込んだ。
「……カミーユ、よかったら私がカミーユのパンツ見繕ってあげよっか?」
「はあ?」
カミーユは半分不思議そうに、そして半分嫌そうにに首をかしげた。
(17歳で白ブリーフはあかん)
いや17歳かもうろ覚えだけど。